台高の古道を訪ねて、井光川小谷から峰山
今日は、昔から台高の山の古道にこだわってこられた大先輩ほんたびさんの、ほんたび流台高の歩き方の一端を垣間見させていただく山歩きにお供させてもらいました。

井光川(イカリガワ)は中奥川のひとつ北に入る吉野川の支流ですが、ほとんど沢登りや山歩きの記録もない所です。ここから峰山(ムネヤマ)(1208.9m)にまっすぐ突き上げる谷(小谷)を登り尾根を麓に下る古道を訪ねての、沢登りでも薮山歩きでもないコースが本日の予定コースです。

山 域 (台高)吉野川水系井光川小谷、峰山(1208.9m)
場 所 奈良県南部
日 時 2005年11月3日(木)
コース 井氷鹿の里→小谷遡行→峰山
下山は、西尾根を下り井氷鹿の里へ
メンバー ほんたびさん、だいだらぼっちさん、たこやきさん、小山伏さん、oba(5名)
天 気 雨後曇り


11/3

井氷鹿の里駐車場を出発、小谷に入る。谷は苔むした岩が多い狭い谷だ。谷沿いに植林と自然林が入り混じっていて、倒木もかなり多い。所々自然の巨木が生えているのだが妙に人臭い雰囲気も漂う不思議な谷である。

入口まもなくで出会う10m滝

最近架けられた新しい橋の横に巨木が

上部へ来ると谷が狭くなり水量も減ってくる

倒木で谷が埋まってきた

入口まもなくにある10m滝以外大きな滝は無く小滝とナメが続く。最初の二俣で右俣を選択。次の二俣で地図上で峰山の北方にある壁に突き上げている左俣を選択し、どんどん高度を上げていくと水量も少なくなり倒木に埋まってお世辞にも綺麗とは言えない谷になってきた。更に進むとわずかに水が流れるだけのスラブ状岩盤が上に続いている。

各自勝手にフリーでスラブを登攀。上部は泥に覆われた急斜面となってきたが登り続けると痩せ尾根の稜線に出た。ここから南へわずかで峰山の頂上に着く。峰山頂上付近は展望は利かないがちょうど黄葉が綺麗な頃でしっとりと静かな雰囲気がとてもいい。

ここで大休止の後、西へ伸びる尾根を下る。かすかにある踏み跡をたどり、倒木を越えヤブをかき分け、急斜面の落ち葉に滑りながら下降。途中にある見事なブナ林に心が癒される。途中から井光の集落にまっすぐ降りる北西に伸びる尾根に入りそのまま下降。井氷鹿の里から上がってきている遊歩道にポンと飛び出し、遊歩道を左にとったらすぐに出発点の駐車場に出た。

水で濡れたスラブ状岩盤が上に続く

稜線に出たら黄葉が見事だった

峰山付近はしっとりとした雰囲気がいい

下山途中のブナ林の黄紅葉が素晴らしい

台高のほとんど名も無い谷と山でもこんなに綺麗な紅葉が楽しめて、どんな所でも遊べるんだなあ、これがほんたび流台高の歩き方なのか、と妙に納得させられた1日でした。ほんたびさん、小山伏さん、今日はどうもありがとうございました。

END