ジャム勝山から経ヶ岳(北岳)横谷へ |
奥越の名山経ヶ岳の山スキーを計画していたところ、福井のYAMADAさんから、北岳(経ヶ岳本峰北東の1609m峰)を巡る周回ルートへのお誘いがあり、滑降記録の無いルートということもあり、こういう機会でないと滅多に行けないルートだということで、福井ブナの木山の会の猛者連に混ぜてもらって、思い切って参加することにしました。
ルート概要図はこちら (写真の一部は、Taqさん、しゅういちさん提供のものを使用させていただきました。) 2/27 スキージャム勝山でリフトを乗継ぎファンタジーゲレンデトップからシール歩行開始、8時25分。朝のうちは晴間も出ていたが、雲が出てきて小雪もちらついたりというわけわからん空模様。伏拝(1360mピーク)からアップダウンが続きシールを着けたまま進む。
北岳のピーク手前鞍部の台地に到着、10時50分。すっかりガスに覆われ何も見えない。滑降予定の北面を覗き込むが、全然様子がわからずこれではちょっと入ることができない。まあ、もう少し視界が良くなるまで待ちましょう、ということで例によって雪のテーブルを作り大休止。宴会しているうちに空が見る見る晴れてきて、北岳のピーク、経ヶ岳本峰が目の前に現れる。
恐る恐る北面の谷を覗き込む。ウヘェ〜雪屁が張出して見るからに恐ろしげなとこやなあ〜、こんなとこ滑れるんかあ〜?鞍部一番手前の雪屁の出てない所からなんとか入れそう。そうこうしているうちに、しゅういちさん、はまさん、otukaさんの3名は北岳ピークからの滑降を目指して登って行った。
トップを切ってしゅういちさんが北岳ピークからガリガリになっている雪壁に飛込む。滑るというよりまるで落ちていくようだ。続いて我々も鞍部手前の雪屁の弱点から谷へドロップイン。こちらも傾斜は40度を超えていそうだが雪は柔らかく安定している。ウヒョ〜と皆が歓声を上げて雪煙を上げる。北面の谷は素晴しいパウダーだった。 急斜面に続き滝場と思われる谷が狭まっている所を通過すると広大斜面が広がっていた。皆が歓声、奇声を上げてカッ飛ばす。下部へ来ると傾斜は緩くなり雪も次第に重くなってきて、やがて水流も現れ堰堤らしきものをいくつか通過していくと、標高810m付近で林道のヘアピンカーブに出た。
ウハウハパウダー滑降の後には登り返しが待っている。登り返さないとスキー場に戻れないのだ。しばらく林道を歩き地図上で旧登山道があると思われる谷に入る。ここから標高差600mの登り返しという苦難の道のりが始るのであった。登山道があるらしき尾根を右に見送り正面の尾根に取付く。尾根の登りは急登の連続。途中痩せ尾根もあり喘ぎながらの我慢の登高。 しゅういちさん、はまさん、文さんがトップを交代しながらラッセル。ロートル組は後をトボトボと着いて行くのみ。やっと傾斜が緩くなり稜線に出たら背後に経ヶ岳のピークが見えた。北岳のピークには我々のトレースもはっきりと見える。う〜ん、あそこから滑ってここまで来たんだ、と感動に浸る。 やっとのことで伏拝に登り着く、もうヘロヘロ、15時45分。北方を望むと大長山、赤兎山と続く稜線の向うに白山の銀屏風がちょっぴり姿を現していた。小休止の後ジャム勝山スキー場トップに戻った時は16時をかなり回っていた。
今日は久しぶりのハードな1日でした。しかし、経ヶ岳周辺はほんとうに素晴しい山スキーエリアです。また毎シーズン通いたい所が増えました。YAMADAさん、福井ブナの皆様、ほんとうにありがとうございました。 END |