先日の十津川支流A谷は奥で二俣になっていてその右俣がD谷である。前夜のうちにA谷入口まで車を移動させて車中で泊まり翌日D谷を探ってみた。(oba単独)
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朝一番にヒットした20cmの良形アマゴ |
準備をして5時に杣道を歩きだす。この杣道もやはり所々崩落している所があり踏み跡が無くなったりしていて大きく巻いたり、きわどいトラバースをしたりでかなり苦労して、先日A谷で引き返したゴルジュの上流部あたりが下に見える所に来たときはもう6時を回っていた。しばらく進むと行く手が完全に崩れていて踏み跡が消えている。下に見える谷までは20m弱ぐらいか。仕方なくそこの崖を3点確保できわどくクライムダウン、谷に降りたのは6時15分頃だった。
A谷釣行の時に引き返したゴルジュの上流部らしい穏やかな渓相になっている谷をしばらく進むとすぐに二俣に出合う。水量の多い右俣のD谷に入る。
好ポイントに毛鉤を打ち込む |
歩くと魚影がスッと走るので竿を出し短めのラインを付けて毛鉤を打ち込むと早速20cmの良形がヒット。そこからはしばらく適当に岩が配置されナメと淵が続く渓相が続き、やがて両岸が狭まり小滝が連続して段々落ちが続く素晴らしい渓相になってくる。魚影は濃い。ここぞと思うポイントでは必ず魚の影が見られるし、小滝の釜ではかなりの大物が泳いでいるのを幾度も目撃する。
7mの斜瀑の左壁をクライミングで乗越す |
やがて、7mの斜瀑が出てくるが左手の壁を岩角、木の根をつかみながらのクライミングで乗越す。滝上もなお素晴らしい渓相が続き、ポンポンと毛鉤にアマゴがヒットし18〜20cmのアマゴを8尾キープ。今日は家族のお土産(晩ご飯のオカズ用)にちょっとだけ殺生をしてしまうが、どうか山の神様、お許し下さい。
あとは大物だけに的を絞り速いテンポで先を進む。2段10mの斜瀑は滝の中央を快適なシャワークライミングで越えて、その上になおも続く小滝を快適に越えていく。
2段10mの斜瀑は中央をシャワークライミング |
滝の釜で悠々と泳いでいる大物アマゴを狙って毛鉤を流すがほとんど無視されてしまう。なかには毛鉤をくわえた物もあったが、あわせのタイミングが悪いのか針掛かりが浅く痛恨のバラシが3回もあって、自分の下手さ加減にいやになってしまう。
快適なテンポで釣り進んで行くとやがて中に3段8mの滝を従えたゴルジュに行く手を阻まれてしまう。周囲を観察すると両岸はそれほど高くはなく、左手側斜面を巻き上がればゴルジュを越えるのもそれほど困難ではなさそうだ。しかし、高巻きから谷に戻るのに、単独でしかも懸垂下降用のザイルがないのはやっぱり不安だ。こんな谷奥で万が一事故を起こしてしまうとそれこそ一大事になってしまうので、今日の所はこれ以上進むのは断念して、このゴルジュの上部は次の機会に懸垂下降用ザイルを用意して来ることにしようと判断。
行く手をゴルジュに阻まれる |
ここでそのまま谷を戻ることにする。
谷を下降して二俣に戻ったのは、まだ12時40分頃。まだ時間も早いのでゆっくりと行動食を食べ、腰まで水に浸かって涼んだりして過ごしたあと、来るとき下降した崖を今度はヒヤヒヤしながら登り返し、杣道を戻った。途中で下へ降りる踏み跡があったので下へ降りていくと見覚えのあるA谷の途中に降り立った。杣道を帰っても、途中のトラバースや巻き道がうっとおしいし暑いだけなので、このままA谷を降りることにして、途中で昼寝などしたり、水浴びをしたりしてのんびり谷を下降。15時半頃車に戻った。
この谷は予想通りの魚影の濃い谷だ。今度は登攀具を準備して近いうちにゴルジュの更に上部を探ってみたいところだ。
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