山で釣り?と首を傾げるひともあるかもしれませんが、山にも魚はいます。一般には渓流魚といわれる、ヤマメ、アマゴ、イワナ等々。関西の山では主にアマゴがその対象魚です。
ですから、これら渓流の魚を釣る釣りは一般には「渓流釣り」といわれる方が多いでしょうが、私は敢えて「山釣り」と言っています。
私がやっているような釣りは、谷歩きの余興でする釣り、山屋の足で稼ぐ釣りでありまして、一般の渓流釣り師から見ればへたくそな釣りでしかありませんので。
人里から遠く離れた山奥の、当然流れている水はそのまま飲める水のところで、うまい水でコーヒーを沸かすなどして、天然の渓の魚と戯れて、釣るのに疲れてきたら河原の木陰で昼寝、こういう釣りですから、所謂「渓流釣り師」の釣りとはたぶんかなり違うと自分では思っております。
正直言いまして、「渓流釣り」という言い方はあまり好みません。私が好んで出かける釣り場は、渓流なんていうような気取った呼び方が当てはまるところはほとんど無くて、車道から遠く離れて薮で覆われた、人があまり行かない沢がほとんどです。そういう所で山屋の特権を生かして足で稼いでする釣りですから、私は山でする釣り、という意味で「山釣り」と言っているのです。
所謂「釣り師」という種類の連中が私は大嫌いです。連中は魚を釣ることしか頭にない連中です。小さい魚まで根こそぎ釣っていく、魚を釣るためだったら何でもやる、挙げ句の果てにそこら中にゴミをまき散らしていく連中です。私がよく行くような所は、そういった釣り師連中はあまり行かないような所ばかりなのですが、最近はかなりの山奥まで「極悪釣り師」が入ってきているのは困ったことです。
山釣りを始めた頃からはずっと餌釣りでしたが、数年前からはテンカラでやっています。昔は餌釣りで、ほとんど人の入らない源流部に行って1日に何十匹も釣ったりしたこともありましたが、こういうことをやっていたのでは私の嫌いな「極悪釣り師」と一緒だと悟って、最近は、釣れない釣りであるテンカラ(単に私がヘタだから釣れないだけですが、(^_^;) )でほんの少しだけ山の恵みを頂いて、後は沢歩きを楽しむ、という釣行がほとんどです。
というわけで、釣りに関してははっきり言いまして素人同然の私の「山釣り」へのこだわりに少々おつきあいを。
|