木屋谷川ワサビ谷から桧塚奥峰
11月の連休は、11/4だけしか山へ行けないので、どこへ行こうかと思案。木屋谷川のワサビ谷というバリーエーションルートで桧塚奥峰へ行ってみようかと思い、それだけでは短か過ぎてつまらないので、明神平方面へ周回しようと考えました。ところが調べてみたら、千秋林道(木屋谷川林道)はいまだに通行止めとのこと。どうしようかと悩みましたが、長い林道歩きを覚悟で出かけることにしました。

山 名 (台高)桧塚奥峰(1420m)、明神平(1323m)
場 所 三重県西部
日 時 2006年11月4日(土)
コース 青田発電所〜万歳橋〜ワサビ谷遡行〜桧塚奥峰〜明神平〜奥山谷下降〜万歳橋〜青田発電所
メンバー oba(単独)
天 気 晴後曇り

11/4

■行動時間
06:28 青田発電所    07:48 万歳橋    08:12 ワサビ谷入渓点    09:53 稜線    10:05〜10:25 桧塚奥峰
11:25〜12:00 明神平    13:10 木屋谷川奥山谷出合    13:55 万歳橋    15:16 青田発電所

前夜泊地の青田発電所駐車場で、4日江馬小屋谷へ入るという囲炉裏村のKさん、Aさんに遭遇。寝る前のひとときのお喋りにおつきあいありがとうございました。

翌朝一番の長い林道歩きはウンザリ。万歳橋のたもとの登山口からやっと山道に入る。しばらく歩いて最初に横切る谷がワサビ谷。今日は沢装備は何も持たず(長い目のスリングを2本持っただけ)、足ごしらえもローカットのスニーカーなので靴を濡らさないように遡行開始。

何本かの小滝を簡単に越えて進み、入渓後高度差70〜80m程登ったあたりで二俣となり左俣の口ワサビ谷に入る。しばらく登ると水流が伏流となり作業道が横切るのがちょっと興醒め。水流が再び現れる頃には周りは自然林となりいい雰囲気になってくる。すぐに源流の雰囲気となり、もうおしまいかと思ったら5m滝が現れるが、これも右のルンゼを簡単に越えるとすぐに水も切れ、上方に稜線も見えてくる。後は登りやすいところを適当に登り笹の原を登り詰めたら桧塚奥峰西方のコルに出る。

稜線を東に向かって適当に行くと登山道に出合い、それをたどればすぐに桧塚奥峰頂上。まだ時間も早いので誰も人影がない。空は雲が多く遠望はもうひとつだが、周りの山々は紅葉真っ盛り。景色を楽しみながら行動食を食べゆっくり休憩。


ワサビ谷の小滝を超えて遡行

中ほどで作業道が横切る


小滝がいくつも続く
ワサビ谷最後の5m滝は右側のルンゼを越える


桧塚奥峰西方のコルからワサビ谷方面を望む
誰もいない桧塚奥峰

休憩後登山道を明神平に向かう。台高主稜線までのなだらかなブナ林はいつ来ても素晴らしい。ここらあたりまで来るとやっと何人かの登山者とすれ違う。主稜線に出て右に折れしばらくで明神平。ここはいつ来てものんびりしたくなるところだ。ここでゆっくりとお茶を沸かして大休止。

下山は天理大小屋の裏から奥山谷沿いの道に入る。この道は、千秋林道が通行止めのため最近歩く人があまりいないようでかなり不明瞭になっている。地形図では谷の右岸側に道があるようになっているが、実際は、標高1050〜1100mぐらいの所で1カ所右岸側に移る以外は概ね左岸側に踏み跡が通じていて、頼りないフィックスロープを伝って際どいトラバースをしなければならない箇所もあり気の抜けないコースだ。しかし奥山谷沿いの紅葉は実に素晴らしかった。

こんな所では人に出会うこともないだろうと思っていたら、下から単独者が登ってくるのに出会いびっくり。向こうの人もびっくりしていた。今日は台高稜線のどこかでテンぱる予定とか。

木屋谷川本谷との出合では対岸に渡る桟橋が決壊しているので、一旦本谷の谷床に降りて飛び石伝いに奥山谷の対岸に渉り、本谷右岸側に付けられたフィックスロープで上に登ると再び踏み跡が現れる。木屋谷川の右岸側に移り不明瞭な踏み跡をたどるとだんだんとはっきりした踏み跡になり、朝のワサビ谷入口を横切り程なく登山口に降り立った。

このあとまたウンザリする林道歩き。足がもういいかげん疲れてきた頃にやっと停めていた車の姿が見えた。今日は、往復の長い林道歩きはあったが、桧塚奥峰、明神平間以外は、ほとんど人の気配のない静かな山が味わえ、素晴らしい紅葉にも出会えて充実感一杯の山行であった。


台高主稜線までのブナ林は素晴らしい
のんびりした雰囲気の明神平


奥山谷沿いの紅葉-1
奥山谷沿いの紅葉-2


END