ヤブパウダー毘沙門岳

この冬はえらい暖冬で、色々な山スキーの報告を見ても雪が少ないというものばかりで行き先に悩みます。近場の山へ行ってもヤブスキー必至なのですが、近場では奥美濃石徹白周辺なら比較的雪が多そうだと、イトシロのスキー場から毘沙門岳に行ってみることにしました。
山 名 毘沙門岳(1385.6m)
場 所 岐阜県北部(奥美濃石徹白)
日 時 2007年1月14日(日)
コース イトシロシャーロットタウンスキー場から毘沙門岳往復
メンバー oba(単独)
天 気 曇り、時々晴


1/14

■行動時間
08:20 スキー場トップ    10:15 1150mJP    10:47 1200mJ    11:40 毘沙門岳頂上    12:35 1150mJP
14:10 スキー場トップ

8時運転開始のリフトに乗りスキー場トップへ上がりすぐ準備して歩きだす。広い雪原の丘(910mP)を過ぎるとかなり濃いヤブの中に突入して尾根に取り付く。スキーやザックが木の枝に引っかかり苦労しながら、ヤブが薄いところを探してかなり右往左往して登る。標高1000mを越えるあたりから傾斜が緩くなり幾分ヤブもマシになってくるが、小さなブッシュはいっぱいあり下山の滑りはとても快適とは言えそうもない。

1150mJPで木々の間から毘沙門岳のピークへと続く斜面が見えてきたが、ブッシュだらけでいったいどこを滑るの?という感じにいささかガックリ。この時点で今日は滑りはあっさり諦めて、とにかく何が何でもスキーで毘沙門岳のピークまで登るのだ、と自分に言いきかせる。

登り始めはこんなヤブ!!

こんな気持ちのいい尾根も少しはある


毘沙門岳のピークへと続く斜面、いったいどこを滑るの?
下山は左の尾根の雪屁の際を強引に滑って降りた

野伏ヶ岳、薙刀山等の石徹白を囲む山々が望める

疎林の尾根の小さなアップダウンを経て、白鳥高原スキー場からの広い尾根との合流点(1200mJ)で進路をほぼ真北に向け、急斜面の笹ヤブを避けながらのジグザグシール登高。斜面左側には雪屁ができているので落ちないように注意して登る。途中振り返れば、野伏ヶ岳、薙刀山等の石徹白を囲む山スキーの名山がよく見える。しかしよく見れば野伏の斜面もまだかなりヤブが多そうだ。

雪が多ければ自由にコース取りできるだろうが、ヤブを避けながらなので思うように登りがはかどらず、かなり苦労しながらなんとか毘沙門岳頂上までシールで登り切る。頂上からは近くの山はなんとか見えるが、遠くの山の遠望は雲の中であった。風もあり寒いので写真だけ撮りさっさと下山開始。

ヤブを避け斜面右側の雪屁の際を強引に滑る。雪が結構いいのでそれほど苦労せずにすぐに鞍部まで降りることができた。鞍部からは往路のトレースをたどりダラダラと緩いアップダウンを繰り返し、1150mJPで大休止。しかし、今日のコースは概ね北向き斜面なので雪質はかなりいい。幾分重めながらパウダーじゃないか。これでもう少し雪が多ければかなり気持ちのいいコースなのだが本当に残念だ。

休憩のあとは濃いヤブ斜面の苦労の下降。あと1m積雪があればかなり快適に降りることができそうなのだがなあ。小さなヤブにスキーが引っかかり、木につかまっての制動等も交えながら、とにかくスキーを外さずになんとかヤブの切れた910mPまで降りる。

スキー場トップからは、ボーダーがチラホラのゲレンデ斜面を、フラストレーション晴らしの高速大回りターンで一気にカッ飛ばして本日の苦労のヤブパウダー毘沙門岳は終了となった。


あとひとがんばり、もう少しで頂上だ

なんとか頂上までシールで登り切った


ヤブの薄いところを無理矢理滑る

ウイングヒルズの向こうに見える大日ヶ岳付近の稜線は
かなりマシに見えるのだが・・・・

今日はかなりヤブに悩まされて、スキー場トップから毘沙門岳のピークまで標高差500m程を、登り3時間20分、下り2時間半もかかってしまった。スキー場の積雪は170cmだったので、これだったら山もいけるのでは?と思ったが甘かった。途中見たウイングヒルズの向こうの大日ヶ岳付近の稜線はかなり白くマシなように見えたがどうだろうか?しかし、この雪の量では近場の山での山スキーはまだまだ無理ではなかろうか。う〜ん、行き先に悩むなあ。

END