白山ゾロ谷、湯ノ谷
GW直前になって白峰から白山登山口市ノ瀬まで道路がやっと開通。まだ別当出合までの歩きが余分にかかりますが、白山への入山もかなり容易になりました。そこでGW前半は冬季小屋を使っての1泊2日の白山山スキーを計画。ロートルオジントリオ+大阪の新鋭超人というヘンテコクァルテットで残雪期の白山を思う存分堪能してきました。
山 名 白山ゾロ谷、白山大汝峰(2684m)、白山湯ノ谷、白山釈迦岳(2053.2m)
場 所 石川県南部、岐阜県北西部
日 時 2007年4月29日(日)〜4月30日(月)
コース 4/29 市ノ瀬〜別当出合〜甚之助小屋〜南龍ヶ馬場〜ゾロ谷滑降〜ヤケ谷登り返し
〜南龍ヶ馬場(冬季小屋泊)
4/30 南龍ヶ馬場〜室堂〜大汝峰〜小白水谷滑降と登り返し〜湯ノ谷〜白山釈迦岳〜市ノ瀬
メンバー YAMADAさん、Nakaさん、Matuさん、oba(4名)
天 気 4/29 快晴 、 4/30 快晴

4/29 南龍ヶ馬場からゾロ谷
4/29

■行動時間
06:30 市ノ瀬    08:00 別当出合    10:50 甚之助小屋    12:00〜12:40 南龍ヶ馬場
13:33 2300mコル    14:20 ゾロ谷ヤケ谷出合    16:50 2180m稜線    17:03 南龍冬季小屋

久しぶりに重いザックを担いで市ノ瀬を出発。1時間半の車道歩きがかなり堪える。別当出合で一息入れて登山道へ。すぐに登山道脇に雪が現れ、中飯場の下標高1400m付近からシール登高。今冬は暖冬少雪なのに思ったよりも雪は多い。

甚之助小屋は屋根が一部出ているだけで、標高を上げると雪の多さ傾向は更に著しい。ここから正面の斜面を少し登り右手へトラバース、南龍ヶ馬場へ向かう。こちら方面に向かう人はやはり少ない。南龍の冬季小屋は2階の出入口が辛うじて雪から出ているだけであった。とりあえず今夜の寝床を確保して休憩。その後ゾロ谷へ向かう。

甚之助小屋は屋根の一部が出ているだけ

南龍ヶ馬場へ向かってトラバース


別山から続く稜線が大迫力

南龍の冬季小屋に到着

南龍ヶ馬場北斜面を少し登り、右手に見える2300mコルまでシールで上がればゾロ谷源頭部の広大斜面が目の前に。雪はちょっと硬めのフィルムクラストで文句無し。もちろんノートラック。さあ、ゾロ谷大滑降へGO!

バラバラと落ちる氷の欠片を蹴散らしながら源頭部の急斜面をこなせば、あとは適度な傾斜の快適ザラメ雪の斜面が続き、歓声を上げながらヤケ谷出合までの標高差750mを滑る。谷の途中で上を見上げれば、まるで北アルプスのどこかにいるような大迫力の景観にしばし見とれる。

ゾロ谷へドロップイン

白山ゾロ谷大滑降


ゾロ谷へ刻み込まれたシュプール

周りの景観はまるで北アルプスのよう


ゾロ谷中間部の快適滑降

ヤケ谷を登る


最後はヒヤヒヤものの雪壁登り

稜線に這い上がったら白山御前峰が夕日に光っていた

硫黄臭漂うヤケ谷出合でシールを装着、稜線までの登り返し。ところがこれが思わぬ苦難の道のりとなった。あと稜線まで高度差100m程というあたりから徐々に傾斜がきつくなり、最後はスキーを担ぎツボ足になりピッケルまで動員してのヒヤヒヤものの雪壁登り。やっと登り着いたらナイフリッジ状の痩せ尾根で、この痩せ尾根をたどってやっとのことで南龍ヶ馬場東方の2180m稜線に登り着いた。

南龍ヶ馬場までの最後の滑りを楽しみ、冬季小屋へ入り担ぎ上げたビールで祝杯を挙げる。小屋では奇遇なことに山スキーメーリングリストでもおなじみのウロコ板のゆのきさんが同宿されていた。

4/30 大汝峰から小白水谷、湯ノ谷  へ続く