パウダー後難行苦行の輝山北面

岐阜県奥飛騨平湯周辺は最近雑誌「岳人」の山スキーガイドで紹介された通りのナイスな山スキーコースが目白押しですが、樹林帯が主体の輝山なら少々悪天候でも行けそうだ、とあまり天気予報が良くなさそうなこの2月の連休に出かけることにしました。南面の切り開きコースがよく知られた輝山ですが、最近注目の北面側が適度な標高差がありなかなか良さそう、ということで、YAMADAさんチームに大ソロことMr.MATUの参戦を得て、小生もロートルの体に鞭打って遠征してきました。
山 名 輝山(2063m)
場 所 岐阜県北部
日 時 2007年2月11日(日)
コース 福地温泉(オソブ谷の橋)〜1600m鞍部〜1866mJP〜輝山
下山はほぼ往路に沿って福地温泉に戻る
メンバー YAMADAさん、TAKAGIさん、宮さん、ふたつさん、浜ちゃん、MATUさん、oba(7名)
天 気

(写真の一部は、YAMADAさん、MATUさん提供のものを使用させていただきました。)

2/11

■行動時間
07:05 福地温泉    09:50 1600m鞍部    11:32〜12:25 輝山頂上    13:05 1600m鞍部    15:05 福地温泉

オソブ谷の橋のたもとから見る輝山北北東尾根は、見るからにヤブっぽくて雪も少なく、こんな所どこを滑るの?という感じ。どうも数日前の暖かさと雨で雪がかなり減少しているようだ。昨晩から今朝にかけての降雪もそれほどの量ではなく、うっすらと積もっている程度で新雪が積もっているとはほとんど言えない。しかし気を取り直して、まあ何とかなるだろうととりあえずヤブ尾根に取り付く。うっすら新雪の下の重雪モナカ急斜面をヤブを掻き分けながらの登高しばらくで徐々に雪も増えてきて、まあまあそれらしい雰囲気になってくる。しかしこの雪質にこのヤブ斜面では帰りはかなり難儀しそう。

時々止み間もあるが雪が降り続き、時折強風も吹くあいにくの天候で寒い寒い。大雪ではないのでラッセルはたいしたことないのが幸いか。痩せ尾根から1651mPを経てやっと広い尾根の斜面に出る。このあたりまで来ると雪質はかなりいい。やっとパウダーにありつけるぞ、と気合いが入り、1600m鞍部から最後の標高差460mを喘ぎ登って、取り付から標高差1100mの北北東尾根からの輝山登頂。

ヤブ尾根の急斜面を登る

だいぶそれらしい雰囲気になってきた


1600m鞍部からの斜面を登る

標高差1100mを登り切り輝山登頂

雪は降り止まず風もあって寒い中でも、やっぱり雪のテーブルを囲んでのランチタイムは欠かさない懲りない面々。震えながらの休憩の後は待望のパウダー滑降。ちょっと濃いめの林間滑降ながら、昨夜からの少しの降雪のおかげでまずまずのパウダーだ。しかし快適なのも1600m鞍部でおしまい。

ここからは、視界が悪いので往路を忠実に戻ることにし、少しの登り返しで1651mPを経て痩せ尾根の下降へ突入。徐々にヤブが濃くなり、雪も悪くなる。うっすら新雪の下はモナカが腐ったどうにもこうにもならない雪に変質していた。高度を下げるほどに雪も少なくなり、もう木の根やブッシュを避けていたのでは降りられないので、スキー板が痛むことなんぞ気にしていられない。委細かまわずガリガリいわせながらの我慢の下降、難行苦行、これも山スキー。最後は、取り付点よりもかなり右に振ってしまったようで、オソブ谷の橋よりもかなり東寄りの道路に降り立った。

どうも今回の下降コース取りはちょっと失敗だったようで、後で地図をよく見て検討すれば、1500mあたりから真北に向かって斜面を降りた方が良かったようだ。まあこういうこともあります。また次の機会に、やね。

寒いので木に囲まれた窪地で休憩

パウダー蹴散らしかっ飛ばす(浜ちゃん)


ロートルも負けじとかっ飛ばす?(oba)

難行苦行のヤブ尾根下降

パウダー期待の輝山北面でしたが、ちょっと消化不良の感が否めません。上部はまずまずパウダーが楽しめましたが、下部はこの寡雪とヤブでは如何ともしがたい、というところです。先週の異常な暖かさで下部の雪はかなり減っています。スキーで雪が削られて土面が出てくる所があったほどでした。今季は、本当のパウダーを楽しもうと思ったら標高2000mをかなり越える山へ行かないと無理なのでしょうか?このままこの冬は終わってしまうのかなあ〜。

しかし、関西からの平湯方面への日帰り往復はやはりキツイ!それに連休の人と車の多さにはウンザリ!温泉はどこへ行っても超満員、高速は夜遅くまで大渋滞。いやはや疲れました。


END