上谷でちょいと水と戯れる

近畿近郊の沢登り・山スキーの活動が盛んな山岳同人「沢雪山歩」のお仲間に私も加えていただいての初山行。まずは白川又川塩の谷の予定でしたが、最近の雨続きで谷は水量がかなり多く、仕方なく上多古川上谷に転戦。その他色々とありまして途中の三段滝?までで引返し、ちょいと水と戯れるという程度の沢歩きでしたが、私にとっては久しぶりの釣竿を持たない沢とあって、そこそこ楽しめました。
【山域】 (大峰)吉野川水系上多古川上谷(こうたこがわごうたに)下部
【場所】 奈良県南部
【日時】 2002年 7月20日(土)
【コース】 林道終点→三段滝→杣道を林道まで戻る
【メンバー】 MOGUさん、パルプさん、伊能さん、oba (4名)
【天気】 晴れ


前夜杉の湯で待ち合せ、2台の車で白川又林道へ入り、林道脇の適当なところでテントを張りとりあえず顔合せの宴会開始。ここで、沢雪山歩=酒飲みという方程式がたちまち成立。まぁ私の知っている古い山屋さんは皆大酒飲みばかりなので、特に驚くこともないです。あまり飲んで明日は大丈夫やろか?と心配しながら適当な時間に就寝につきました。


塩の谷入口すぐの5m斜瀑はかなりの水量
5時過ぎに起きて適当に朝食を食べ、車で林道奥へ出発。塩の谷を過ぎたところの林道脇に車を止め準備をして塩の谷へ。ハーネス、登攀具を身に付け釣竿を持たない沢歩きは久しぶりなので若干緊張気味に皆の後を付いていきました。林道の塩の谷入口から入渓。小滝をいくつか越えて谷が右手に曲り5〜6mの斜瀑が2段構えでお出迎え。水量はかなり多くこれはかなり手こずりそう、と思っていたら、本日のリーダーMOGUさん曰く、「この水量はかなりのもので、これではほとんどの滝を大高巻きしなければならず面白くないのでここは撤退や。」とのことで仕方なく車に戻ることに。

林道を国道に戻りしばし鳩首会談、上多古川上谷へでも行って適当に遊ぼうということになり車を飛ばし上多古へ。上谷沿い林道を車止まで進みそこで再度準備をしていざ出発。時間は既に9時頃、まぁ適当に遊べればいいやとダラダラ登りの林道を歩いていくと、「これはいかん、MOGUさんがMOGUさん状態になってるぞ!!」と伊能さんの悲壮な声。しばらくして姿を現したMOGUさんは、やはり飲みすぎがたたったのかこれ以上には行けそうもない状態なので、仕方なくリーダー抜きで上谷の勝手も知らない3人だけで行く羽目になってしまいました。


ミニゴルジュを進む
林道終点から入渓、しばらく大岩を超えたり適当に水と遊んで、腹が減ったので行動食で腹を満たしていたら、6人ぐらいの沢登り初心者の沢登り教室といった雰囲気のかなりの年輩者を交えた沢登りグループが追越していきました。このあたり、上多古川、下多古川周辺は大峰の沢登り入門コースとしてつとに有名なところなので、やはり今頃は人が多いですね、と妙に感心してしまいました。

この後、小滝を超え大岩を超えミニゴルジュを越え、とたいした苦労もなく適当に進んで行くと、前方に三段滝のゴルジュが現れてきました。左からは枝谷が20m程の滝となって合さり、本谷の滝は相当の水量でかなりの迫力、このあたり大峰の谷のなかでもなかなかの渓相です。ここは右手に巻き上がると杣道に出てゴルジュの中ほどにかかる鉄橋に出てしまいました。上では先行のグループが苦労して登っているのが見えていて、しばし谷の景観を楽しんだ後、もう時間もお昼になっているし、MOGUさんを一人で放ってあるので今日のところはここで切り上げて戻ることに決定。


上谷中ほどはなかなかの渓相
杣道を林道まで戻り林道をテクテク歩いて車の所に戻ると、車の横でMOGUさんが寝転がって待っていました。着替えてから車で中荘温泉まで行き一風呂頂き、温泉の食堂でしばし歓談。まだ時間も早いですが今日はここで解散となりました。

上谷はしっかりしたリーダーがいれば初心者でも大峰の谷が楽しめるいい谷なようです。しかしすぐ横を杣道が通っていて、所々鉄橋がかかっていていささか興ざめなのは否めませんね。

当初予定の谷は登れずに林道ドライブと上谷で少々水と戯れただけに終ってしまい、沢歩きとしては少々消化不良気味でしたが、「沢雪山歩」の色々な逸話等が聞けたのは面白かったです。また私なども同行できそうな所がありましたらどうぞ宜しくおつき合いくださいませ。

END