またしてもヒルが・・・・滝川大谷

山岳同人「沢雪山歩」の重鎮MOGUさんに同行していただいての日帰り沢登りに大峰滝川大谷に行ってきました。MOGUさんは一昨年大手術をされていて奇跡的な復帰で山行をこなしておられていたのですが、最近体調がもうひとつなようで、今回も途中で不調となりやむを得ず中間点までしか行けなかったのですが、核心部の滝登りは結構楽しめました。なお、今回はclifさんも同行しての3名での遡行でした。
【山域】 (大峰)十津川水系滝川大谷
【場所】 奈良県南部
【日時】 2002年 8月10日(土)
【コース】 大谷橋→大谷遡行 中間点付近で遡行中止、谷を下降
【メンバー】 MOGUさん、clifさん、oba (3名)
【天気】 晴れ


前夜待ち合わせ後、obaの車で猿谷ダムの休憩所へ行き小宴会の後休憩所で朝までゴロ寝。朝、車で滝川大谷橋の少し先まで移動し、簡単に朝食を済ませ準備をして7時頃に出発。大谷橋から杣道を少し歩いたところで入渓。最初はヤブっぽかったがやがて小滝が連続して沢らしくなってくる。MOGUさんは朝から時折嗚咽を繰り返していて気分が優れないようだ。かなり心配だがとにかく先へ進む。


トップで滝に取り付くMOGUさん
やがて10m滝が前方に現れ左岸側を絡んで登る。まもなく最初のゴルジュに入り、8m程の滝の直登をMOGUさんが試みたが、途中で諦め両手でバツ印、右側の側壁を登る。私もMOGUさんに続いて右側壁を登ったが、clifさんは果敢に滝の直登にチャレンジ。clifさんは元山岳同志会会員でヨセミテで鍛えたバリバリのクライマー。岩場での足運びもさすがと思わせるもので、obaのようなヘナチョコ山スキーヤー崩れの沢屋もどきとはわけが違うわい、と思いながらobaが滝の右手側壁を登っていると突然ドボンと大きな音。見ればclifさんがスリップして釜にフォールイン。しかしclifさんは釜を泳いで再度滝に取り付きチャレンジして見事直登してしまった。さすがヨセミテ帰りのクライマーは違う。

このあたりから、MOGUさんは体調がかなり悪いようで時折横になって休むようになる。休憩しながら先へ進み、右手から10m程の滝を伴った枝谷が入っている2番目ゴルジュに突入。

小滝を快適に超えて前進
小滝を直登して最後の20m程の滝の左手壁を登る。この後しばらくでまたもや右手から何段にもなった滝を伴った枝谷の入ったゴルジュが続いていた。ゴルジュ内の小滝を次々と直登、最後には15m、10m程の滝が2段構えでお出迎え。最初の滝は右手斜上バンドを登り、2段目は左壁を直登。

このあたりで石仏山までの全行程の中間点付近か。この谷の核心部はほぼ越えた模様。しかしMOGUさんの体調思わしくなく横になっての休憩が長くなる。やむを得ずこれ以上の前進を断念、谷を下降して戻ることにする。

下降はなるべく危険を避けて滝を巻くルートで下降。今日は登りでも一度もザイルを出さなかったが、下降途中1箇所だけ巻きルートから谷に戻るのにほんの少しの距離だがザイルを出して懸垂下降。巻き道を歩いていたら地面でクネクネ動いているヒルを発見。「うへぇ〜、MOGUさん、やっぱりヒルがおるでぇ〜。」


滝を直登、滝上に立つclifさん
途中休憩しながら下降を続け、お昼前には大谷橋に戻った。車の所に戻って、靴やスパッツをとったら、おるわおるわ・・・・、ヒルが何匹も出てきた。MOGUさんは短いズボンだったので、スパッツを取ったら血を吸ってマルマルと太ったヒルが脚に何匹もへばりついている。仕方なくライターの火で火あぶりの刑に処す。MOGUさん、脚から血をダラダラと流して見るも哀れな有様。全員着ているものを全部脱いでヒルチェック。やっぱりこのあたりの薮の中もヒルだらけだ。今年はヤマヒルの当たり年か?

着替えた後、笹の滝を見物して、大塔村夢の湯まで行き、入浴、食事、しばし歓談の後、clifさんの車を置いてある所まで戻り解散。

今日はやむを得ず中間点で引き返したが、大谷の核心部は越えた模様なのでまぁヨシとするか。滝川大谷は大峰特有の苔むした感じの全体に暗い谷であるが、ほとんどの滝が直登できて、よい同行者がいれば初心者でも日帰りで滝登りが楽しめる谷だ。

MOGUさん、体調が思わしくないのにおつき合い下さりありがとうございました。また体調がよろしいときに宜しく御指導下さいませ。

clifさん、ヘナチョコ山スキーヤー崩れの沢屋もどきと一緒に遊んで下さりありがとうございました。これに懲りませずまた宜しくおつき合い下さいませ。

END