快適日帰りコース、下多古川下部ゴルジュから中の滝へ |
大峰山脈山上ヶ岳北方から吉野川に流れ込む下多古川は、大峰の沢登り初級者コースとしてよく知られています。最近その下部のゴルジュ帯もよく登られているようで一度行ってみたかったのですが、沢の伝道師BAKUさんのお誘いで行く機会ができました。これに、最近沢登りに熱中、毎週のようにあちこちの沢に出没しているみーとさんを加えて、3名での遡行となりました。 【山 域】(大峰)吉野川水系下多古川本谷 【場 所】奈良県南部 【日 時】2002年 9月22日(日) 【コース】下多古川取水堰堤→下部ゴルジュ遡行→琵琶滝→中の滝→登山道を戻る 【参加者】みーとさん、BAKUさん、oba (3名) 【天 気】曇り
しばらく大岩がゴロゴロしたゴーロ帯を進む。やがて前方に堰堤が出てきて最初のゴルジュに突入。6m滝が行く手を塞いでいるので、右手を巻き上がり滝の上あたりまで進むと頼りない立木にトラロープがぶら下がっていた。う〜ん、これが噂に聞いた空中懸垂の箇所やな〜。しかしこの細い木に体重を預けるのはなんぼなんでも・・・・。上方のしっかりした太い立木にBAKUさんが9mmザイルをセット。obaがトップで懸垂下降。10m程の下降であるが、下2/3程は完全にオーバーハングしていて空中懸垂になる。岩角でブッシュやらがエイト環にからみつきザイルの滑りが悪くモタモタしながら下降。続くみーとさんは空中懸垂は初めてとかでかなり手こずっていたようであるがなんとか下降。最後にBAKUさんが続き、全員無事沢床に降り立った。 ここからは両岸が狭まったゴルジュのまっただ中であるが、狭い岩壁の間を両手両脚を突っ張って小滝を超えて通過。小柄なみーとさんは所々で手こずっていたが、BAKUさんがお助け紐を手際よく出して無事通過。途中大きな釜を持った滝がいくつも続き、真夏の暑いときであれば水を浴びての突破も面白いが、今日は曇っていて肌寒いのでなるべく濡れないように横を巻き気味に通過する。 大きな釜を従えた15m程の大滝が現れるが左岸側を巻き上がり滝上でまた谷に戻り、しばらく進むとゴルジュは終わり堰堤をひとつ越えると谷は開けて岩がゴロゴロした河原歩きになる。休憩している時にobaが持参のテンカラ竿を取り出してラインを結び毛鉤を落としてみたが、釜で悠々と泳いでいる魚は毛鉤には目もくれず完全に無視。釣りは諦めて遡行に専念しろということか・・・・、ということで竿をしまいこむ。
コンクリート橋をくぐり、伐採の倒木で埋まった谷を越えていくと、小滝、ナメ滝、斜瀑、釜が次々と現れてそれらを快適に通過。10m直瀑の右を巻き吊り橋をくぐって前進すると、前方の木々の間から琵琶滝の姿が見え隠れしだした。大岩をくぐり回り込むと目の前に琵琶滝50mが迫力ある姿を現す。琵琶滝到着11時50分。琵琶滝を目の前にした大岩の上で大休止。BAKUさん持参のコンロでお湯を沸かしてコーヒーを飲み行動食で腹を満たす。 休憩の後、左手にある遊歩道を少し戻ったところから巻き上がり、琵琶滝の左に入っているルンゼを横切ると明瞭な小道に出てそれを進むと琵琶滝の落ち口に出た。ここから小滝、ナメ滝をいくつか快適に越えていくとやがて前方に中の滝40mが裾広がりの美しい姿を現す。中の滝到着13時。
下多古川下部ゴルジュは、すぐ横を林道が走っているがそれもあまり気にならず、中の滝まで通して遡行すれば、ゴルジュあり、滝の直登あり、夏ならば泳ぎも楽しめて、大滝もありで、丁度日帰り沢登りコースとしては最適ないいコースだ。 BAKUさん、みーとさん、今日はご同行いただきどうもありがとうございました。お天気もなんとか1日持って、ほんとうに楽しく遊べました。 END みーとさんの下多古川レポートはこちらです。 |