芦生由良川源流大谷&アクシデント

囲炉裏村の矢問さん達の最近の芦生通いに刺激されて、今シーズンの沢納めとして、冬になる前のラストチャンスにぜひ芦生の沢に一度行きたいと思い、先日矢問さん達が日帰りで駆け抜けた、由良川本流→大谷遡行→三国岳のコースを谷中1泊で計画、この連休に出かけました。メンバーは、先月のヌタハラ谷暴風雨トリオの面々。今回は、暴風雨ではなかったですが、今季一番の寒波襲来でグッと冷え込む中冷たい雨に降られ、またちょっとしたアクシデントがあったので、それも含めてのレポートです。

山 域 (京都芦生)由良川水系由良川本流・大谷
場 所 京都府中部
日 時 2003年11月23日(日)〜11月24日(月)
コース 11/23 生杉→地蔵峠→岩谷出合→大谷出合→大谷遡行 (大谷1ボケ出合上流にて幕営)
11/24 幕営地から往路を戻る
メンバー たこやきさん、KUROさん、oba (3名)
天 気 11/23 曇り時々雨        11/24 曇り時々雨


11/23
前夜泊で行ったが、行く道中で土砂降りの雨。生杉ゲート前の広場に到着したが雨は止まず、この雨ではテントを張る気になれずやむなく車中泊。朝になって雨は小降りになっていたが、どうもモチベーションが上がらない。生杉出発。7:00

小雨降る由良川本流を下る

芦生の原始の森が広がる

林道を歩き地蔵峠から入山、由良川本流を下る。穏やかな由良川の流れを下り、岩谷出合からは左岸側の登山道を進む。この登山道、ほとんど沢の巻き道程度の道で、折からのシトシト雨でズルズルになっており結構神経を使う。1ヵ所嫌らしいトラバースではザイルを出す羽目になってしまった。

登山道が川に降りていたのでそのまま川沿いに進むとゴルジュに出合ってしまう。夏ならばずぶ濡れもいとわず突破できそうだが、この寒さではちょっと・・・・。仕方なく左岸の急斜面を登るとまた登山道に出てそれを進む。

初冬の由良川源流を歩く−1

初冬の由良川源流を歩く−2

ツボ谷出合で右手にスダレ状の滝を見ながら川は左に折れ、しばらくで大谷出合。大谷に入ると谷幅は狭まり、苔むした岩と落ち葉に覆われた谷床、周りの原生林といかにも芦生の谷らしい雰囲気になってくる。岩を乗り越え進むと右手に支谷の1ボケを分け、その少し先に大きく開けた絶好のテン場があった。今日はここで行動終了。14:30

テントを設営、薪を集め毎度毎度の焚き火宴会。今夜のメニューは石狩鍋。焚き火で濡れたものを乾かし、鍋で暖まりながらの四方山話で静かに芦生の谷の夜が過ぎてゆく。夜になると空はすっかり晴れ渡り、頭上は星がいっぱいだった。この調子だったら明日は快晴だ、と誰もが思っていた。

大谷に入る

1ボケ出合上流のテン場にて

11/24
翌朝は曇り空。荷物をまとめ7時過ぎにとりあえず出発したが、すぐに左手から入る枝谷の方に間違えて入ってしまったり、滝を越えるのに濡れるのが嫌で大きく巻きすぎて時間がかかったりして、かなり無駄な時間を食ってしまう。おまけにまたシトシト雨が降ってくるし、寒さも加わりどうも気分が萎え気味。

3人顔をつきあわせて協議の結果、この天気と寒さではどうも気分が乗らないし、まぁ焚き火宴会も堪能して芦生の沢の雰囲気も味わったし、今日の所はこのまま往路を戻るという日和見案に決定。

大谷下降中にアクシデント発生。

obaが石に飛び移ろうとして足を滑らせ転倒、右手を強打。起きあがって見てみると右手薬指が小指側に普通ではあり得ない角度で曲がったままになっており、どうやら骨折している模様。とりあえずあり合わせのもので指を固定。右手は不自由であったがそのまま下降。

往路をそのまま戻り、右手が不自由でかなり苦労した所もあったが生杉の車の所に16時過ぎに戻った。

帰路の途中、開いていた整形外科医院で診てもらったところ、右手薬指の脱臼だけで骨は大丈夫とのこと。指を強く引っ張ってもらったら曲がっていた指が真っ直ぐになった。その後近くの店で夕食を食べた後帰路に就く。

芦生にはどうも今回は縁がなかったということで、とりあえず谷中で焚き火宴会は楽しめたしまぁええか、ってことで、途中敗退、ちょっとしたアクシデントのおまけ付きで今回の山行は終了となりました。

しかし、ちょっとした油断が怪我のもと。とにかく芦生の谷の石はよく滑る!!1日目も、何回も滑ってひっくり返ってドボンをしていました。滑ってひっくり返るだけでも打ち所が悪かったら骨折もあり得るということで、とにかく油断は大敵ということです。今回は、運良く脱臼で済みましたが、骨折だったら目も当てられなかったと深く反省。

ほんとうに山では何が起こるかもわからないので、皆様もどうか簡単な所だからと油断することは決してないようくれぐれも気を付けてくださいませ。

END