白倉谷・岩本谷から大日山キレットへ |
稲村ヶ岳へ登るバリエーションルートの中で、白倉谷、岩本谷から大日山キレットへ出るコースは割とメジャーなコースで、モジキ谷、神童子谷等を遡行した場合の下降路としてもよく使われているようですが、小生は今まで行ったことがありませんでした。この週末はいいお天気になりそうなので家でゴロゴロではあまりにもったいない、ということで急に思い立って行ってきました。 今まで見たいくつかの記録では登山靴でも行けそうであるが、巻いて登るより水線通しに行く方が面白いと思い沢靴で登ることにした。更に何があるかもわからないので念のため20mロープ1本、スリング、カラビナ少々、下降器、スワミベルト等も持って行った。(結果的にはこれらは全く使わなかった。)
10/17
早朝5時半、観音峰登山口駐車場を出発。ミタライ渓谷遊歩道から白倉谷林道を歩き岩本谷に降りる。白倉谷林道を歩いていると、前方に目指す大日山、稲村ヶ岳の岩峰が見えてきて、いやが上にも登高意欲がわいてくる。 沢靴に履き替えヘルメットを被り、7時に岩本谷遡行開始。この谷は大滝はなく、最大の滝で6mぐらい。小滝、ナメはいくつか出てくるがどれも簡単に越えて行けるものばかり。途中、1カ所、両岸高い壁が立つミニゴルジュに出会う。ここは登山靴であればかなりの大巻きになるところであるが、沢靴であれば右岸を簡単にヘツって通過できる。
源流に入ると階段状の2〜4m滝が続く連瀑帯となり快適に登れる。標高1300mを越えるあたりまで谷に忠実に登ると、その上で谷は左右2本のルンゼ状の谷となり左のルンゼに入る。ルンゼは傾斜を増してくるので右の支尾根に乗り、石楠花を分けながら登ると正面に大日山の壁が見えてきて、右手へトラバース気味に急斜面を喘ぎながら登る。
やがて正面に大日山の岩壁と稲村ヶ岳西壁の間に目指すキレットが見えてくる。キレットに突き上げているルンゼは次第に傾斜を増し狭まってくるが、スリップに注意しながら慎重に登り続け、ついに稜線の登山道に出ることができた。10時。 あとは、登山道を稲村ヶ岳頂上まで登り、展望台でのんびり大展望を楽しみながら1時間ほど休憩。お天気は申し分なし、風もなく本当に気持ちがいい。
稲村小屋まで下っていったら、ハイキングで登ってきているたこやき大姉御御一行と遭遇。頂上を往復してくるという御一行を待ってビールを飲んでまたまた1時間ほど昼寝。大姉御御一行のお供をして洞川へ一般道を下山。車で観音峰登山口まで送ってもらった。 このコースは、それほど難儀する箇所はないですがなかなか面白いコースです。なによりも、大日山キレットに登り着くという痛快さがいいですね。 END |