加越国境の山  取立山・山スキー


金沢のスーパー山スキーヤー、早川さんお薦めの加越国境(石川・福井県境)の山、取立山(とりたてやま 1307m)にスキーを持って登りに行ってきました。このあたりの山は関西からも割と近くて前夜発日帰り可能なのでもっと注目されてもいい所だと思いますが、記録があまりなくて、早川さん、YAMADAさんのI−net上の記録が大いに参考になりました。
お天気もまあまあだったので、春の雰囲気の感じられる加越の山を一日楽しんできました。

2001/03/03  東山いこいの森から山スキーで取立山往復

ルート概要図はこちら

■参加者
oba (TRAB PUMA DRIVE + FRITSCHI DIAMIR + NORDICA TR9)
TM (TUASKI EXCALIBUR + FRITSCHI DIAMIR + NORDICA TR9)

(サムネイル画像をクリックすると拡大画像が表示されます。)


シールを装着し
準備をする
前夜大阪を出発、2時頃に国道157号東山いこいの森に着き、車で仮眠し朝6時に起床。天候は薄曇りでなんとか今日一日は持ちそうだ。
7時40分に国道脇のトレースが付いているところからスキーにシールを装着し歩き出した。

ひっそりとした
キャンプ場を通る
先週は風邪をひいてしまって最悪の体調だったし、今日もあまりいい体調ではないのでかなりゆっくりとしたペースでのんびりと歩く。
緩やかに登る林道を歩き、ひっそりとしたキャンプ場を通り抜け、やがて広い雪原になった林道終点の広場に到着。9時。

雪で埋まった電話
ボックスの横で小休止
広場で荷物を下ろし小休止。暑いのでジャケットを脱ぐ。
広場にあった電話ボックスはほとんど雪で埋まっていた。すごい雪の量だ。
ここから林の中を登り、傾斜がきつくなった斜面につづら折れに付けられた登山道にほぼ沿ってシール歩行を続けると、標高1000mを過ぎたあたりで稜線に出た。10時。

急斜面を登る
先行者が見える
稜線に出ると風当たりがきついのでジャケットを着け、上部を見上げると先行者が急斜面を苦労して登っているのが見えた。スキーにクトーを装着し急斜面にさしかかるが、傾斜40度を超える胸を突くような急登になり、たまらずシール登高を諦めスキーを外して両手に持ってスキーをアックス代わりに雪面に突き刺しながら急斜面を突破した。

緩やかな稜線が
続く

雪稜をシール
で登る

痩せ尾根をシール
で登る
急斜面を登り切ると緩やかな稜線が続き、周りの展望が一気に開け前方には真っ白な白山が見え隠れしだした。再びシール登高でゆっくりとしたペースでスキーを進める。

あと標高差100mあまりだがなかなか頂上が近づかず、前方に見える白山の展望を励みにゆっくりと登った。

取立山頂上にて
白山をバックに
だだっ広い雪原状の取立山頂上に到着、11時15分。
あいにく薄曇りでモヤがかかっているが、眼前には白山の素晴らしい銀屏風が広がっていて大感激。頂上に着いた頃には風も収まっていて荷物を下ろして行動食などを食べて大休止とした。

取立山頂上から
見る白山の銀屏風
頂上には先行していた2人の地元の山スキーヤーがいて、周りの山やこのあたりの山スキーコースの説明等をしてもらいゆっくりと過ごすことができた。和歌山から来たと言ったらびっくりしていた。

頂上直下の尾根を
滑り降りるTM氏
ゆっくりとしていたら幾分冷えてきて寒くなってきたので、そろそろ下山することにしてシールをはがし、兼用靴、ビンディングを滑降モードに切替、滑降の準備をする。滑降開始、12時20分。

稜線上の滑降
気温が上がっていたので雪はボコボコ状態の重い雪で、あまり快適とは言えなかったがやっぱり滑りは楽しい。頂上直下の快適な斜面を一気に滑り降り、途中の40度を超す急斜面はボコボコの悪雪を横滑りを交えたジャンプターンでこなし、樹林の痩せ尾根を木の枝をくぐりながら滑り降りた。

痩せ尾根の木の枝
をくぐりながらの滑降
つづら折れの登山道に入るとギルランデを交えた長い斜滑降で滑り、途中適当にショートカットの斜面を楽しみながら、林道終点の広場に到着。最近の運動不足で太股のあたりがパンパンにはってきたので、ここでちょっと荷物を下ろし休憩。
あとは林道をスキーをこぎながら滑り、国道に13時10分到着。
先週来の風邪ひきのためずっと運動不足で体調がもうひとつでしたが、やっぱり雪の山へ来ると元気が出てきます。ゆっくりとしたペースでしたが取立山に無事登頂できて山スキーで一日遊ぶことができました。今度は厳冬期のパウダーのシーズンにぜひもう一度来たいと思いました。
この加越あたりの山は私にとっては全く未知の山域ですが、関西からも近いし機会があればいろいろな所に行ってみたいものです。

END