12/23
■行動時間
09:00 スキー場最上部 10:00 樹林帯を抜ける 12:00 石室小屋下の台地
12:30 滑降開始 14:10スキー場に戻る
新雪をラッセルして
樹林帯を登る |
樹林帯を抜ける |
前夜出発して夜中2時半過ぎに御岳ロープウェイスキー場に到着。仮眠後準備をして朝8時半始発のゴンドラでスキー場最上部(標高2150m)へ。天候は快晴、上部は少しガスがかかっているが絶好の登山日和。今日は山スキーシーズン最初のトレーニング山行なので、アイゼン、ピッケル等の一通りの装備を背負い、ある程度の荷を背負ってのスキー登山に体を慣らすことにする。寒さにもまだ体が慣れていないのでガチガチにこわばった体をストレッチでほぐした後、スキーにシールを装着して樹林帯を適当に登り出す。
樹林帯の中はフカフカのパウダースノーで膝下ぐらいのラッセル。途中、先行の単独山スキーヤーのトレースがあったのでちゃっかりラッセル泥棒を決め込む。1時間ほどの登りで樹林帯を抜けると目の前に御岳頂上山群が姿を現す。この頃には頂上付近のガスもすっかり晴れてきた。頂上稜線直下のルンゼ状斜面等はまだ岩が出ているところが多く、ちょっとスキーで滑るのはまだ無理な感じ。
クラスト斜面を
シールで登る |
アイスバーンを
強引に登る |
這い松のブッシュがいっぱい出た尾根の緩い斜面を登り、左に金剛堂を見ながら沢状斜面の左側面を斜上する。このあたり、残雪期には素晴しい大斜面が広がるところであるが、まだブッシュだらけで快適なスキー滑降にはまだ時期が早いようだ。雪面の状態は段々と硬くなり、硬くパックされたウインドクラストに所々ガリガリのアイスバーンが混ざってくる。
お昼の12時を登りのタイムリミットと決めて行ける所まで行こうと登高を続けることにする。アイスバーンでは時々シールがスリップしクトーが欲しいところであるがしつこくシールで斜登高を続ける。
石室小屋下
台地に着く |
石室小屋下にて |
左手尾根の前方上に石室小屋下台地の岩が見えてきてそれを目標に登る。なおもしつこく強引にシールで斜登高を続け、もう少しで石室小屋下台地に登り着けるというところでついにシール登高を諦めてスキーを外して、両手に持ったスキーをアックス代りに雪面に突刺しながら兼用靴を雪面に蹴り込み、ステップを刻んで最後のアイスバーンを突破し石室小屋下台地に登り着いた。この時時計はちょうど12時を指していた。
頂上稜線までもう少しの所であるが、今日の登りはここまでだ。無理して頂上へ行くことはない。しばらく休憩した後ここから滑り降りることにする。空は快晴、風もそれほど強くなく、かなり気温は低いはずであるがそれほど寒さも感じなかった。すぐそこに見える乗鞍岳は見事に真っ白だ。遠く雪を頂いた中央アルプス、南アルプスの山々が望め、富士山の姿も望むことができた。
ウインドクラストの
斜面を滑る-1 |
ウインドクラストの
斜面を滑る-2 |
ウインドクラストの
斜面を滑る-3 |
シールを外しスキーのビンディング、兼用靴を滑降モードに切替え滑降開始。ブッシュだらけのアイスバーンの急斜面を慎重にスピードを殺しながら滑り降り、時折雪面が柔かくなっている所では連続ターンを楽しんだ。
滑降の途中
ちょっと一服 |
すぐにスキー場に至る尾根上に着き、腹が減ったのでここで腹ごしらえ。行動食とポットの紅茶で腹を満たしたあと再びスキーを滑らせ樹林帯に入って行く。樹林帯の中はフカフカのパウダースノーであったが、如何せん樹林が密集しすぎている。もっと大量の雪で樹林が埋ればもう少し滑りやすくなるが今の時期ではそれも無理だ。せっかくのパウダーも、木にぶつからないようにスピードを殺しながら行かなければならないので全く楽しめない。木にぶつからないように下手にブレーキをかけたりするとバランスを崩し大転倒。一旦転倒すると締っていない底なしの雪でなかなか起きあがることができず、雪の中でもがいて頭から下まで何もかも雪まみれになってしまった。
樹林帯を難渋しながらやっとのことでゲレンデ最上部に到着。ボーダーだらけのゲレンデを憂さ晴しでかっ飛ばし、ちょっとおまけで、まだ滑降禁止になっていた急斜面コースもいただいてゲレンデ最下部に滑り降りて、本日のシーズン最初の雪まみれ山スキートレーニングは終了となった。
御岳の斜面はまだ雪が少なく滑りを楽しむにはちょっと早すぎるようだ。ここはやはり2月を過ぎてから、全ての岩やブッシュが雪で埋ってからあの大斜面での素晴しい滑降を楽しみたいところだ。しかし今日はシーズン最初の足慣らしとしてはまぁまぁこんなもんでしょう。GW以来7.5ヶ月ぶりの雪の感触は格別で、パウダースノーの中でもがいて雪まみれになることも心地よかったスキー山行であった。
END
|